症状でたらすぐ病院!突発性難聴を緊急入院で乗りきった体験談

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いつもとはぜんぜん違うジャンルの話ですが、
突発性難聴という病気は何よりも早期治療が命です。

僕自身が2012年に病気になった体験談を紹介することで、
少しでも突発性難聴への理解が深まったり病院に行くきっかけになればと思い、
この話題は定期的に更新しています。



突発性難聴ってどんな病気?

病名ではピンとこなくても浜崎あゆみさんやKinkiKidsの堂本剛君が耳が聞こえなくなる病気かかったというニュースは聞いたことがあるんじゃないでしょうか?

原因が不明なため突発性難聴は難病に指定されている病気なんです。そして一般的に「難病」といわれて想像するよりもかなり患者数が多いです。僕も今回発症して初めて、実は身近に何人も同じような症状を経験した人がいることを知りました。
参考サイト:難病情報センター 突発性難聴

耳が聞こえにくくなる症状のほかに、「めまい」や「耳鳴り」を感じることもあるそうで。

突発性難聴では「発症から2週間が治療のゴールデンタイム」と言われています。

病気はなんでも早期発見・早期治療がいいに決まっているんですが、突発性難聴の場合は「早期」として許される期間が極端に短いです。なので急に耳が聞こえにくくなったとか、詰まったような感じになることが続くようなことがあれば、必ず他の予定をすっとばしてでも病院に行ってください。

オフィスで仕事中に突発性難聴を発症!!

2012年の12月。その瞬間は突然やってきました。

会社でPCのディスプレイを見ていると右耳からゆっくり「コポッ・・・コポポ」と音が聞こえて、まるでその場で水の中に潜ったような感覚になりました。

水中では音がこもったようになる感覚わかりますよね?

それが仕事中におこったんですから、「えっ!?なんか今、急に耳が詰まった。」と混乱してしまいました。片方だけ耳栓をしたような感じがいつまでも収まりません。ただこれまでも体調を崩した時に耳が詰まった感じになることがあったので、この時は明日になれば治るかな?と軽く考えてました。

ところが次の日になっても、その次の日になっても症状が改善されません。
右耳はずっと耳栓をしているような感じのままです。

それでもまだ自分の身に大変なことが起こっているなんて思いもしませんから、「今回はけっこう長引くな」くらいにしか思っていませんでした。

運命の分かれ道は別の診療予約があったこと

右耳が聞こえづらくなってから数日がたったある日のこと。持病の定期検査があったので僕は地域の総合病院にいました。そこで順番を待っている間にふと「ここの耳鼻科でついでに診てもらえばいいんじゃないか?」と思いつきました。

あとで振り返ってみればここが完全に分かれ道だったと思います。

定期検査が終わったその足で耳鼻科に向かい右耳を診てもらうことになりました。

すぐに突発性難聴と診断されるわけじゃありません

診察を受けて「これは突発性難聴!今すぐ入院してください!!」となればドラマみたいな展開ですが現実はそうではありません。

病院の先生とはこんな会話をしました。

耳が聞こえにくいんですか?それはいつごろから?

なるほど、じゃあちょっと聴力検査してみましょうか。

う~ん確かに聴力が正常値の半分くらいまで落ちてますね。

以前もこんな感じになることがあった?

突発性難聴の可能性もあるんですけどひとまずは様子を見てみましょうか

別に先生が突発性難聴を見落としているわけではありません。耳が聞こえにくいといっても鼓膜の奥で何か起こっているかなんて物理的に確認のしようがないんです。

このあたりが「難病指定」を受けている所以だと思いますが、結局のところ確定的な診察が出来ませんからまずは様子を見てみましょうとなるのは仕方がないことだと思います。

こんなふうに突発性難聴だと診断されるまでに時間がかかる場合があるんですね。

そうするとこのやりとりをしている間にも発症から2週間とされる早期治療のゴールデンタイムが刻一刻と削られていきます・・・。

突発性難聴と診断 内服薬で治療を開始

診察から1~2日様子を見ましたが右耳の聴力がいっこうに回復しません。先生に突発性難聴の話を聞いたこともあり、これは不味い状態なんじゃないか?と思い始めました。

もういちど耳鼻科にいって聴力検査と問診。

そして先生から「おそらく突発性難聴でしょう」と診断されました。前回の診察が終わって会計時に「これくらいの症状なら次はお近くの病院に行ってくださいね。」とめんどくさそうに言ってた事務員さん聞きましたか?

あなたが「これぐらいの症状でウチに来るなや」と内心思ってた患者は、難病の突発性難聴と診断されましたよ。これ近所の小さい病院に行ってたら僕どうなりましたか?

と心のなかで事務員さんとの会話をおえて次は先生とお話。

僕 突発性難聴ってどれぐらい治るもんなんですか?

先 まだ症状が出て日数が経ってないから半々ぐらいですかね

僕 はぁそうですか(早期治療なのに治らない確率が50%!!)

僕の耳がどうなっているのかは先生にも分かりませんが治療方法はあるそうです。

①ステロイドを点滴で投薬 ②内服薬

ステロイドの点滴は不測の事態にそなえて入院が必要とのこと。まだそこまでの覚悟は出来ていないので、ひとまず(ここでも!)内服薬を飲んでみることにしました。

内服薬では症状が改善されず不安な気持ちが大きくなっていきます

数日内服薬を飲んでみましたが右耳はいっこうによくなりません。「音や声が聞こえるかどうか」なので、聴力が回復していないことをはっきりと自覚できてしまうんですね。

このときいちばん精神的にきつかったのは寝る時間でした。

静かな家の中ではどうしても悲観的なことを考えますし、なにより右隣で眠っている子供の寝息が左側から聞こえてくるという状況が辛かったですね。普段にも増して「あぁ、自分の右耳は全然聞こえてないんだな」ということを嫌と言うほど思い知らされます。

そして早期治療のゴールデンタイムが削られていく・・・。

治療はステロイド点滴のステージへ

3度目の診察で内服薬の効果が出ていないことを報告すると、あとはもうステロイドの点滴しか治療の選択肢がありません。

この時点で12月29日。

仕事納めも終わった年末に突発性難聴の治療で1泊2日の緊急入院をすることになりました。

そうと決まればゴールデンタイムを無駄にはできないので、入院の手続きをしてさっそくステロイドの点滴投与をうけました。あとは身体を休めて明日の朝どうなっているか・・・。

起きたらわかる 右耳が聞こえるようになってるやん

翌朝。目が覚めて意識がはっきりしてくるにつれて、右耳からも音が聞こえてきているのがすぐに分かりました!ステロイドの点滴で期待した効果があったということです。

しばらくそろりそろりと行動していましたが、「聞こえる!聞こえるやん!」と一気に目の前が明るくなるような気分になりました。これまでは「片耳が残ってて、まったく聞こえないわけじゃないから最悪治らなくてもなんとかなるか」と無理に言い聞かせていましたが治るんであればそのほうがいいに決まってます。

様子を見にきた先生にも聞こえることを伝えたらすごく喜んでくれました。退院前にも聴力検査をしましたが、聴力は日常生活には問題がないレベルまでV字回復。

ここまで良くなるとはと先生も驚いた回復ぶりでした。

これが僕の突発性難聴の体験談です。

突発性難聴はとにかく早期治療

体験談をとおして重要なポイントをご理解いただけたでしょうか?
耳が聞こえにくくなったらとにかくすぐに病院へ行ってください

「そんなに大騒ぎすることじゃないかも」

「大事な予定が入っているからその後で」

そう言いたくなる気持ちや事情はよく分かります。でもそれって耳が聞こえなくなるかもしれないリスクと天秤にかけなきゃいけないほど重要なことですか?

突発性難聴は早期治療のゴールデンタイムを逃すと治る確率が大幅に低下してしまうだけではなく、いったん悪い状態が定着するとその後の回復もかなり難しいそうです。つまり限られた期間での判断が、治るか治らないかをすべて左右するといっても過言じゃありません。

突発性難聴を発症した堂本剛君があるTV番組でこんな風に話していました。

病気が分かってもスケジュールがあったので、
なかなかすぐには病院に行けなかったんです。

それで結局治療することになって、
周りのスタッフが色々と気を使ってくれるんですけど、
それなら病気になった時点で気を使ってくれてれば、
早めに病院に行けてたんじゃないかなと思うんです。

正確に覚えているわけではありませんが、こんなことを話されていたと記憶しています。もしかするとスケジュール優先でなかなか病院に行けず、治療が遅れて十分には回復していないもしくは症状が続いているところがあるんじゃないでしょうか。

自分だけじゃなく周りで耳の調子がよくないと言ってる人がいたら、その人にもぜひ診察を進めてあげてください。その結果、うちの兄貴みたいに「耳垢がたまりすぎてます」と言われて、耳掃除をしただけでもいいじゃないですか。

予防となる自己ケア

突発性難聴ははっきりした原因が不明なため諸説ありますが、首や肩がひどく凝っていたり疲れがたまっているというのは非常によくない状態だそうです。なので肩や首をマッサージしたり、温めて血行をよくするのがいいそうです。

マッサージの部位としては胸鎖乳突筋がよく挙げられていますね。ただし首は頭と身体をつなぐ神経がたくさんあるので、首筋を強めのマッサージでゴリゴリというのは禁物です。

これは自分でマッサージをするときだけに限らず、お店や鍼灸院などでも「プロだから知ってるだろう」と思いこまずにかならず加減してもらうようしてください。

自宅では首を冷やさないように寒くなったら常にネックウォーマーをつけています。

これは身に着けたあとは何もしなくていいので、手軽に実践できる難聴予防としておすすめです。あとは暇さえがあればストレッチポールにのってました。

2017年現在、耳の調子が少し悪くなることはありますが再発はありません。

皆さんもぜひご自愛ください。

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コメント

  1. ijoilk; より:

    回復してなによりです
    これからのブログを楽しみにしています